労働環境の変化
近年では私たちの周りではどんどんと労働環境が変わってきています。
一昔前までは過重労働によって心身のトラブルを起こしたり、命を落としたりという事件もよく目にしたものです。
そういったものを解消しようということで、従業員の健康を守ることや勤務時間の見直しといったものが進んでいます。
そういった取り組みの一つとして注目されているのが勤務間インターバル制度です。
ここでは勤務間インターバル制度について紹介をしていきます。
勤務間インターバル制度とは
勤務間インターバル制度というのはその日の勤務終了時間から次の勤務開始時刻までに一定の間隔を補償するというものです。
こうすることで労働者の休息時間を確保することができます。
近年の働き方の改善が問われる中でとても効果があるということでいろいろなところで導入が進んでいます。
勤務間インターバル制度を取り入れるということは、一定時間の休息をとらないと次の勤務ができないということです。
そこで、この制度を取り入れると企業も労働者もともにきちんと休息時間を確保しようという動きがとられています。
元々はヨーロッパを中心として義務付けられていた制度で、ドイツは勤務間インターバルは11時間必要です。
日本国内ではまだ勤務間インターバル制度は義務付けられていません。
とはいえ、従業員が健康的に働くため、そして業務効率を改善吸うためにも自主胃的に勤務間インターバル制度を導入している企業が増えています。
また、厚生労働省としても勤務間インターバル制度を普及させようと2017年に勤務間インターバル制度を導入した企業に対しては助成金を支払うことを始めています。
勤務間インターバル制度を導入することで得られる効果
勤務間インターバル制度を導入することで得られる効果はいろいろなものがあります。
まずは労働条件として組み込まれることによって従業員も企業も残業や早出をしないように取り組むようになることです。
そうすることによってお互い効率よく働くこと、就業時間を守ろうとすることができ、自然と業務効率が上がるようになります。
今までは任された仕事はその人が請け負うのが当然であり、残業をすることが当然とされてきました。
しかし、これからは兼任をしたり他の人がサポートをしたりといった形で業務を期日内にこなせるように皆で協力しながら進められる体制に変わっていくのです。
こういった形での仕事は今まで進めることができずにいたので、企業の雰囲気が変わる効果も期待されています。
こういった皆が決まった時間のみ働くというのは公平性も期待されている部分です。
今までは有能な人が人一倍働いていたり勤務時間や勤務量に不公平が出てきたりしやすかったですが勤務時間の均一化が図られます。
全員に対して勤務間インターバル制度を導入することによって公平な労働環境が作られるのです。
勤務時間が短縮されることによって従業員の健康が保ちやすいです。
そうすると仕事でのミスも減りますし、勤務中や移動中の事故やケガの予防にもつながります。
疲労が蓄積しないことによって従業員がケガをしないことは企業としては民事上の損害賠償を負うことが回避できる点でも効果的です。